Path of My Life

今自分が歩んでいる道を振り返るためのブログ。

マチネの終わりに

先日、

『マチネの終わりに』を観に行きました🎬

 

原作を約一年前に読んで、すっかりこの小説の虜に!映画化の帯を見たときは、一年後が待ち遠しい気持ちでいっぱいでした!本当に首を長くして待っていました!簡単に言えば大人の恋愛の難しさを知りました。

今回は映画を観た感想を目次付きで!(初の試み)述べたいと思います。

 

まだ公開されたばかりですし、これから観る方も多いと思うので以下の感想は少しネタバレになるかもしれません。悪しからず🙇‍♀️

 

 

あらすじ

あらすじは、この公式サイトをそのまま引用させていただきます。

世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史は、

公演の後、パリの通信社に勤務するジャーナリスト・小峰洋子に出会う。

ともに四十代という、独特で繊細な年齢をむかえていた。

出会った瞬間から、強く惹かれ合い、心を通わせた二人。

洋子には婚約者がいることを知りながらも、

高まる想いを抑えきれない蒔野は、洋子への愛を告げる。

しかし、それぞれをとりまく目まぐるしい現実に向き合う中で、

蒔野と洋子の間に思わぬ障害が生じ、二人の想いは決定的にすれ違ってしまう。

 

互いへの感情を心の底にしまったまま、

別々の道を歩む二人が辿り着いた、愛の結末とはー

 

 

 

matinee-movie.jp

 もう、あらすじを読んだだけでも切ないです笑

『ともに四十代という、独特で繊細な年齢』というフレーズの中には、『四十代』という年齢があるから分かるのですが、これを無しにすると独特で繊細な年齢というのは学生の甘酸っぱい青春映画にも出てきそうですよね。年齢を重ねるにつれて、精神的に成熟し世界を深く知っているのは若者ではなく明らかに『四十代』なのですが、いくつになっても恋愛における出会いというのは繊細で清らかに訪れるものなのかなぁと想像しました。

四十代の、出会った瞬間からお互いに惹かれあった二人。物語には蒔野から洋子へ告白するシーンがありますが、四十代にしか出せない、でも四十代だからこそ決断することに勇気が必要な年齢なのではないかと思います。この決断するということが『大人だからこそ』というような過程を踏んだ決断になっていると思います。二人の決断が、運命を分けるのですね…

 

そして、二人にとっての障害は、大きく分けて『タイミング』、『周囲の人』、『距離』の三つが挙げられるのではないでしょうか。

この三つは、一つひとつの障害としてはなく、全て関連して起こっているといえます。

二人が初めて出会ったタイミングには、二人の運命を変える蒔野のマネージャーの存在があります。このマネージャーは意図的に二人を離し、蒔野と結婚します。

たった三回しか出会ったことのない二人の間にあるものは、距離です。パリやニューヨーク、東京。二人が再会することを許さなかった距離と人。

こんなにも、苦悩に満ちた、障害がたくさんある恋愛を経験した人はなかなかいないのではないでしょうか。原作を読んでいる途中はもどかしく、でも会えないことを様々な障害のせいにしているようには感じられない大人な二人を綺麗だなと思いました。

  

俳優について

では次に俳優さんと役柄を紹介します💁

・蒔野聡史役は、福山雅治さん!

本作で自分の演奏に葛藤しているギタリストを演じています。ギターで苦悩を抱えているときに洋子と出会い、恋愛でも苦悩の日々を送ります。

 

・小峰洋子役は、石田ゆり子さん!

パリで働くジャーナリストです。婚約者がいますが、蒔野の告白に揺らぎ運命が変わります。

 

・リチャード新藤役は伊勢谷友介さん。

洋子の婚約者であり、学生時代からの長い付き合いがあります。最初は洋子をとても愛している様子が伺えますが…男の人ってなんなんだ。まぁしょうがないのか?人の愛情は秋の空なのです。

 

・三谷早苗役は桜井ユキさん。

蒔野のマネージャーをしており、蒔野の演奏にも彼自身にも惹かれます。

私はこの人は大人になりきれていない子どもだと思いました。彼女は情けなく、憎い。でもこんな人間は絶対いる。読者や観客はこの人に悩まされたことでしょう。私は彼女のことを理解するのに時間を要しそうです…

 

 メインテーマについて

この『マチネの終わりに』で繰り返し出てくる言葉が『過去』と『未来』です。

二人が運命的な出会いをしたきっかけともなりうるのが、薪野の以下の台詞です。

人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。

変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細でかんじやすいものじゃないですか?

最初、変えれるのは未来だけだろと、私も薪野が言う人の立場にいました。理解することができたのは、皮肉にもこの二人の運命が交錯したときでした。今ならとても納得できるのですが、つまり、過去を振り返ったときにそのときの思い出が未来となった今、良い思い出となるのか否か、ということです。

きっとこの過去を振り返るという行為は、みんな自然に行っていると思います。

過去に嫌な思いや辛い思いをしても、過ぎたことを振り返ると、今の自分に必要だった経験と思えるかもしれません。

薪野と洋子は、数年後振りに再会しますが彼らの心情は原作でも、映画でも汲み取ることができます。言葉で表してはいませんが、だからこそ儚い過去を受けての美しい再会だと言えます。

私は、再会を果たした二人の表情がとても印象に残りました。本当に愛している人に再会したらきっとこんな顔をするんだろうなぁと想像できました。

 

音楽について 

音楽は、映画だからこそ表現することのできるツールのひとつですよね。

原作を読んでいたときも薪野が演奏するギターの音色はどんな感じなんだろう、と想像しながら読みました。

映画では彼らの心の安らぎや焦燥感などの心情をギターに合わせて表していました。

映画観賞後は家に帰って劇中に出てきたギターの曲を流すようになり、洋子が最初に述べた感想のように「うっとり」しました。

時期にサントラも発売されるかもしれませんね。楽しみです!

『幸福の硬貨』、おすすめです。

 

みなさん良かったらぜひぜひ!『マチネの終わりに』読んで、観て、大人の恋愛を味わってください!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊